お笑いを始めて、気づけば4年目になる。
途中、コロナやら何やらで活動が止まっていた時期もあるが、それでも少しずつライブに出たりネタを作ったりしていたので、よく継続してきたなと思う。
以前組んでいたコンビはシステム漫才を軸にネタを作っていた。
理由としては、舞台経験の少ない自分達が他の人たちから秀でて見られるために、普通の漫才をしていてはいけないと考えたからだ。
だから、変化球の漫才を作り続けた。舞台に立つ数が増えるに伴って舞台慣れできれば、と思っていた。
時々、そのやり方を否定されることもあった(「人間が見えてこない」はよく言われた)が、それしかやる方法がなかった。
結局、システムの出口を見つけられないうちに前のコンビを解散し、僕は別のコンビを組んだ。1つは漫才を軸としたコンビ、もう1つはコントを軸としたコンビだ。
それぞれ、それなりに結果を出すことはできた。舞台慣れも徐々にしてきたことで、声も大きく出すことができるようになった。
その成果が出たのが、先日の大会。
前のコンビの2回目の舞台であり、お笑い熱を高めてくれた大会。
コントを主体としたコンビで出場した。
かなり気合が入っており、そして、その気合に見合ったいいパフォーマンスができた。声も出すことができたし、振る舞い方や表情まで意識して演じることができた。
その辺りはこの1年半で成長できたと確かに実感した。舞台数に立ち、一回一回に意識を持っていっていたことは間違いじゃなかったと確信した。
ただ、自分の中でなんとなくモヤついていた課題についても、その大会ではっきりした。
「ひとつの設定で乗り切ろうとしすぎている」
我々のネタの作り方は
「バラシまでの設定を考える」
「それに関するボケを2人で考える」
「ボケを繋げたものを一本の台本にする」
といった流れを踏んでいる。
バラシまでの流れは正直、大きく外すことがない。そこへの持って行き方に関しては自信を持っている。
ただ、問題は中盤〜終盤への展開のさせ方だ。
我々のネタは、上記の通りバラシの設定を踏まえた上でボケを考えているため、「バラシのボケを可愛がりすぎている」という問題がある。可愛いボケはずっとなぞりたいと思うが、どこかでライオンの子供のように崖から突き落とすことが必要だ。
一定可愛がってもいいとは思うが、そこを大事にし過ぎてしまうと、展開がさせられない。ひとつのテーマを次の段階に展開させるために、バラシのボケをどこかで地面にして、次に踏み出さねばならない。
要は、一本の台本にし終わった段階で、
「さらに要素を足して、ボケしろがないかを考える」ことが我々には必要なのだ。
そうして展開を作り、無駄なやりとりを省き、ネタを完成させれば、きっと今よりもネタが向上するはずだ。
「おもしろいけど、バラシまで」
と思われないように、そこから一歩踏み込む力をつけられれば、我々はもっと強くなれる。
あとは、先に違う笑いの取り方ができる技術を身につけ、バラシまで我慢できるようにする。
それは、個のキャラや振る舞いを高めるだけだ。